中国と日本の釣魚島(日本名:尖閣諸島)を巡る争いが、海外メディアの注目を集めている。中日関係の未来について、シンガポールの中国語紙『聯合早報』は1日、「中日は、双方が特殊かつ敏感な二国間関係であることを認めた上で、いかに対立を処理すべきか真剣に考慮する必要がある。中日間の外交文化の差を正確に認識することが、中日関係の管理の第一歩となる」とする社説を掲載した。
1.中国は大陸の多民族国家であるが、日本は島国の単一民族国家であり、両国の国家安全に対する観点には大きな差がある。
2.中国は問題に対処する際に政治性を重視するが、日本は事務手続を重視するため、両国の外交には大きな差がある。
3.中国の外交文化は全体的な雰囲気を特に重視するが、日本は具体的な問題解決を重視する。
4.中国は首脳の相互訪問の重要性を重視するが、日本は文化・社会の交流の浸透力を重視する。
5.中国は「古き友人」と「水を飲む時には井戸を掘った人を忘れない」という優良な外交伝統を持つが、日本は「其の位に存らざれば其の政を謀らず」という現実的な見方をする。
両国の差を理解していれば、交流の際に相手が異なる問題のとらえ方をすることが察せられ、必要のない誤解や誤った判断を減らすことができる。中日間の関係を「再正常化」させるためには、これらの文化および考え方の差の細かい点から始める必要があるのかもしれない。
山口壮外務副大臣が、野田首相が胡錦涛国家主席に宛てた親書を手渡したことについて、『チャイナ・プレス』は社説「実を以って虚を撃つ、野田首相の行動に対応」の中で、「日本は中国に対して低姿勢の外交を行っていると言うよりは、中国との対立を減少させると同時に、実質的かつ長期的な対策を定めている、つまり二重戦略をとっていると言える」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年9月4日