中国の釣魚島をめぐる日本の企ては表面的に見ると領土争いだが、実際には軍国主義の亡霊の復活であり、第二次大戦後に確立された国際秩序に挑戦し、打ち破ろうとする企てである。日本が現行秩序を打ち破れば、中国に影響があるだけでなく、米国にも後に害が及ぶ。簡単な理屈だ。第二次大戦後の体制を構築し、利益を得てきたのは米国なのだから。
日本右翼はかねてより理に従わず、力に従ってきた。反ファシズム戦争の勝利後に設置された垣根の突破を許すのは、悪魔を放つようなもので、その矛先が将来どこに向かうかは予測困難だ。日本と米国は共に海洋覇権国であり、地政学構造の相似性ゆえに相互排斥性が相互吸引性を上回る。日本がひとたび強大な力を持てば、膨張の野心を抱くのは必至であり、真珠湾を奇襲し、米国本土の安全を直接脅かす光景の再来を防ぐのは困難だ。
それと比べ、中国は「陸をたのみに海へ向かう」陸海複合の地政学的特徴を持つため、ユーラシア大陸を離れ、太平洋の対岸まで行って米国を脅かすことはあり得ない。この意味において「太平洋には中米両大国を収容するに十分な広さがある」のである。この判断には深い地政学的法則が含まれている。
パネッタ長官の訪問を前に、複雑化する釣魚島情勢を前にしても、複雑な地政学的構造の中でも、中国は落ち着きを保てる。中国には「友が来たら良い酒がある。悪い奴らが来たら迎え撃つ銃がある」という歌がある。どちらを選ぶかは、関係国がどのような取捨選択をし、どのような行動をするかを見る。
もちろんわれわれが最も見る必要があるのは、日本の行動だ。勝利は中国の側にあり、中国はこのために十分な準備を終えている。時間は中国の側にあるが、中国の忍耐にも限度がある。中国が少しも手加減しない反撃措置をすでに講じ、今後も講じていくことがこの全てを物語っている。
「人民網日本語版」2012年9月19日