韓国大統領府の千英宇外交安保首席秘書官は7日、韓国の弾道ミサイルの射程制限を現行の300キロから800キロに延長し、射程800キロの場合の弾道積載重量制限は500キロとすることで米側と合意したと発表した。韓国の専門家は「これにより朝鮮全域が射程に収まることになるが、破壊力に限りがあるため、韓朝関係と地域の安全保障情勢への悪影響はない」としている。
中国国際問題研究所の曲星所長はこれについて次のように指摘した。
今回の「米韓ミサイル指針」の改訂は、同様の攻撃能力下では攻撃距離が大幅に延びること、同様の攻撃距離内では攻撃能力が大幅に高まることを意味する。これは実質的な強化だ。問題の重大性は韓国の攻撃能力の強化だけでなく、北東アジアの戦略構造に対するインパクトと地域の軍拡競争の一層の刺激にある。
この調整によって韓国は領土内のどこからも朝鮮全域をミサイル攻撃する能力を持つことになる。朝鮮は朝鮮半島の軍事的均衡の崩壊と軍事報復能力強化の必要性を一段と感じ、朝鮮半島の非核化と非弾道ミサイル化は一段と難しくなるだろう。南北関係は一段と緊張し、武装対峙が一段と強化される。