また、日本の南西地域が韓国の弾道ミサイルの攻撃距離に入る。日韓関係が歴史や島の問題で悪化する中、韓国の攻撃能力の強化によって日本は自らの安全保障に潜在的リスクを感じるだろう。日本が戦略攻撃兵器の独自開発を認めるよう米国に求める口実になり、敗戦国である日本は攻撃兵器を開発してはならないという規制をさらに打破することにもなるだろう。
北東アジアにおける大規模な戦略攻撃能力の拡散、大規模な軍拡競争は地域の平和と発展の大環境にマイナスであり、北東アジアの関係各国の利益に合致しない。
米韓がこの時期に「ミサイル指針」を改訂したのは決して偶然ではない。一見、朝鮮の「脅威」への対応のようだが、実は米国によるアジア太平洋「リバランス」戦略の新たなステップだ。これによって米国は北東アジアでの軍事配備を強化するとともに、その同盟国の軍事投入を増加させ、軍事的負担を分担させることもでき、一挙三得だ。
だが現在朝鮮半島は政治的な相互疑念によって軍拡競争が刺激され、軍拡競争によって政治的相互疑念が激化するという悪循環にすでに陥っている。もしこの悪循環によって朝鮮半島情勢のコントロールが失われれば、米国が多大な代償を支払うことになるのは必至だ。
「人民網日本語版」2012年10月8日