米大統領選の候補者討論会 「日本」を切札にせず

米大統領選の候補者討論会 「日本」を切札にせず。

タグ: 米大統領選 候補者 討論会 日本に言及 日本の外交政策 

発信時間: 2012-10-26 17:03:06 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

20日間に及ぶ米大統領選挙の候補者討論会がようやく幕を閉じた。3回にわたる討論会で、オバマ氏とロマニー氏は米国の経済、内政、外交などを巡って激しい論戦を繰り広げた。発言は支持率の向上を目的としたものだが、それぞれの就任後の政策傾向を多少なりとも反映している。全3回の討論会を見ると、米大統領選の論戦で日本は大きく取り上げられておらず、「日本」という切り札の候補者討論における存在価値はすでにないことがわかる。

過去と異なる点は、2人の候補者が全3回の討論会で一度も自ら「日本」に言及しなかったことだ。これは、米国の有権者の中で日本の地位がそれほど高くないことを十分に表している。論戦を通して有権者の支持を獲得する候補者は、共感を得られる発言をしなければならない。オバマ氏とロマニー氏が「日本」に触れなかったことは、米国の国民が日本を外交の重点と見ていないことを示し、日本の国民の「政治において米国の2党が争うスタイルを参考にする」「生活において大統領選が議論される」という望みと全く異なる。また、米国の未来の指導者による日本軽視という姿勢は、米国債を大幅に持ち越し米国から多くの支持を得たい日本の考えと異なる。このような差が生じた原因を探るには、戦後の日米関係と米国の対日政策を分析する必要がある。

戦後、米国は日米安全保障条約の改定を通して日米軍事同盟を強化し、日本を完全に米国の支配下に入れ、東アジアの政治、軍事戦略の要塞とした。日本は数回にわたって米国の支配から逃れようと試みたが、力の差が大きく、米国の「仲間」でいるしかなかった。ところが悲しいことに、米国は日本を本当に守ってはいない。深刻化する朝鮮核問題においても、東中国海の領土紛争においても、米国が最後に守るのはやはり自国の利益である。これにやるせなく思い、頭を抱える日本は、米国の支持を得る様々な手段に出ている。今回の米国債の大幅買い越しは米国の機嫌をとるための1つの戦略だが、このような方法で「仲間」あるいはもっと言えば「主人」である米国を喜ばせることは難しく、今回の候補者討論でも話題に上らなかった。日本は内政と外交の政策を真剣に考え直すときを迎えた。日本政府は国内経済の成長に更に力を入れるべきであり、その他の分野で無駄な努力をすれば、むだな骨折りとなり利益を上げることはできない。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年10月26日

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