今後5-10年間、中国の経済・社会の大規模なモデル転換は世界の他の国々の発展モデル転換の様々な模索と深い相互作用を生じることになる。世界金融危機の重圧の下、欧米各国は自国の発展モデルを基礎に難局脱却の道を積極的に模索し始めた。これは中国の路線と衝突し合い、影響し合い、競争し合い、将来の発展に関する発言力の争奪は一段と熾烈化する。
今後5-10年間、中国は巨大な内部圧力に耐えることになる。第12次五カ年計画の経済モデル転換の実現は中国の経済発展の成否に直接関係する。社会矛盾が経済化する時期に入った中国では、民生問題が一層複雑化し、国民は社会公平、環境保護、民主的法制により高い要求と期待を抱くようになり、改革の深化が執政者にとって回答を避けることのできない問題となる。したがって、今後の中国の発展のチャンス形態は複雑・多変化し、危険とチャンスが併存する状況がさらに多く出現し、チャンスは明らかであると同時に一段と厄介なものとなることが想像できる。
複雑で困難な内外環境を前に、一度は「中国の戦略的チャンス期は予想より早く終結するのでは」との疑問が提起された。だが第18回党大会を前に、胡錦濤中共中央総書記は7月23日の談話で「われわれはかつてないチャンスとともに、かつてない試練にも直面している。わが国の発展は依然、存分に腕を揮える重要な戦略的チャンス期にある」と指摘した。中共がこの重大な判断を重ねて表明したことは、再び主導的に困難を迎え撃ち、チャンスを選択的につかむことを示している。中共上層部は、中国は発展の貴重なチャンス期を捉えてのみ、自らの難題を解決し、世界の難題に答える機会があることをはっきりと認識しているからだ。
21世紀第2の20年間に入って、チャンスの把握と利用は大幅に難しくなっている。いかにしてチャンスをしっかりと把握し、落ち着いて試練に対処するか。胡錦濤主席は7月23日の談話で明確な解答を示した。「わが国の発展の新たな要請と人民大衆の新たな期待を全面的に把握し、時代の要請と人民の願望に適応した行動綱領と大方針を科学的に制定する」--。
今後5-10年間、発展のチャンスは依然中国にあるか。間もなく招集される第18回党大会で、その答えを見出せると信じている。
「人民網日本語版」2012年11月2日