記者:(四つ目は)これから新しく誕生する政権について、中国では、安倍総裁が掲げた公約に関しては、国防軍とか、憲法改正などについて、右傾化だというような反発がある一方で、経済を中心に関係改善の期待感が垣間見えるけれども、安倍氏それから新政権についての中国側の受け止めについてどのようにご覧になっているか。それから、安倍氏が特使の派遣など軟化の兆しについてどのように評価しているか。
木寺大使:小泉内閣の後を受けて安倍内閣が日中関係に尽力された。この記憶は中国の皆さんにもまだ新しいのかなと私は思っている。そういう意味で、安倍政権は明日首班指名と伺っているけれども、そういう新しい政権が生まれて、安倍内閣がどのような形で中国に対応していくか。ここは中国側も過去の期待感も合わせて見ていくのかなと考えている。特使についての報道はあったが、具体的にどういうことが決まったのかまだ承知していない。明日安倍内閣が発足して、さまざまな新内閣の策の中で検討されることだと私は思う。
記者:(五つ目は)今もっとも木寺大使に対して期待されているのは何か。ご自身が今一番重視していることと最大の持ち味は何か。
木寺大使:私の第一の任務は日中間の友好関係を深める、広げていくことだと考えている。こういう状況だから、必要性は高いと私は考える。外交にはマジックとかミラクルというのはなかなかない。私は地味な性格なので、地道に中国の要路を回って、私の考えを説明して回ると、そういったやり方で成果を出していきたいと考えている。
記者:数日前に、安倍総裁と自民党本部でご挨拶に回った際に、安倍さんのほうからどういうお言葉がかけられたか。
木寺大使:安倍総裁からは、こういう局面で大使の赴任は大変だけれども、がんばってくださいという励ましの言葉を頂戴した。
「人民網日本語版」2012年12月26日