22DDHは現在、格納庫甲板以下の艦体、一部格納庫の周辺の船室の建造のみを完了しており、上階の飛行甲板は半分も敷設されていない。公開された写真は艦艇の後方から撮影されたもので、竣工した場合は見て取ることができない格納庫等の、重要な情報を見て取れる。この写真に参考物を加えると、22DDHは日本が称するような巡回・災害救助に用いられる「駆逐艦」ではなく、「空母」と呼ばれない空母であることが分かる。
22DDHはMk15「ファランクス」を3基、近接防空システム「RAM」を2基搭載する。甲板と格納庫には14機の艦載ヘリコプターを搭載でき、同時に5機のヘリコプターを発着艦させることが可能だ。 2万7000トンに達する満載排水量はイタリア海軍の空母「ジュゼッペ・ガリバルディ」、スペインの空母「プリンシペ・デ・アストゥリアス」、イギリスロイヤル海軍の空母「インヴィンシブル」を上回る。22DDHのメインエンジンは4基2軸のガスタービン(11万2000馬力)で、最高速力は30ノットに達する。その排水量、外観、搭載される武器は、空母とほぼ変わらない。カナダ軍事誌『漢和ディフェンスレビュー』は、同艦を現代の軽空母として位置づけている。