日本の戦闘機による釣魚島(日本名・尖閣諸島)付近での中国機妨害によって中日間の一触即発の懸念が増している。釣魚島周辺海域には日米の先進戦闘機100機余りと大規模な軍事基地が数多く集中する。それに対し、中国空軍はさまざまな突発的状況に対応できるのだろうか。
◇一触即発:双方の戦力拮抗
中国機の巡航妨害のため、日本が出動するのは沖縄那覇基地のF15J戦闘機。80年代に米国から導入した戦闘機で、各指標は米F15C戦闘機の初期型に近い。大型双発戦闘機に属し、主に戦場の制空権争奪に用いられ、対地攻撃力を持つ。日本防衛白書のデータによれば、航空自衛隊はF15Jを202機配備しているが、すでに多くが就役期間20年以上で、電子設備も古く、機体も老朽化が始まっている。2011年末、訓練飛行中にエンジン部品と水平尾翼の一部が脱落する事故が相次いで起きた。そのため航自はうち100機を改修、04年以降、「中期防衛力整備計画」でさらにF15Jの近代化を図ったため、作戦性能はF15KなどF15シリーズの最先端機種に匹敵する。ただ経費の制約から毎年改修できるのは数機だけ。那覇基地のF15Jのほとんどは改修済みだという。