F15Jの妨害対象である中国の殲10(J10)戦闘機は近年、中国空軍の代表的な戦闘機として、何度も航空ショーや演習で公開。米軍事情報サイト、グローバル・セキュリティーによると、このタイプの中型単発戦闘機は機動性に長け、視程外射程ミサイルや格闘戦用ミサイル、対地精密攻撃兵器などを搭載可能だ。就役後、次々と改修が施され、火器管制レーダーや電子設備、外観の近代化改修を通じてより先進的な派生機種が数多く開発された。
懸念されている中日戦闘機の一触即発について、中国の軍事専門誌「航空知識」の王亜男副編集長は、「戦闘機は日常の巡航や妨害任務の際には武器を満載しないで、航空機搭載銃砲だけで武装し、格闘戦用ミサイル2発だけか、ミサイル自体搭載しない可能性もある」と説明。巡視中の対峙で本当に衝突が発生した場合、近距離格闘が中心で、殲10の機動性のほうがF15Jが得意とする長距離や視程外作戦能力よりも力を発揮するだろう。そのため両戦闘機の戦力は拮抗しているといえると分析する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年1月15日