諺にいわく、紙で火を包むことはできない。
釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題において米国は事実を顧みず、是非をわきまえずに、誤った道をまた一歩進んだ。これは別に予想外のことではない。釣魚島問題が日本の冒険的挑発行為のためにエスカレートして以来、中国は一貫して米国に対し、アジア太平洋地域の平和と安定を重視して言動を慎むよう警告してきた。
中国は米国に対して非現実的な幻想を抱いているのでは決してないし、現実に向き合う勇気がないのではなおさらにない。悪い事態への準備をして、最良の結果を目指す。これは中国の戦略の冷静さと不動の力であり、中国の自信と度量を示すものだ。この一点だけでも人々は責任ある大国としての中国の精神と気質、中国の台頭が世界構造の転換にもたらすプラスのエネルギーを確かに感じ取ることができる。
緊張の続く釣魚島情勢を前に、米国はここ数カ月の間「釣魚島の最終的な主権帰属問題については特定の立場を取らない」「釣魚島が日本の施政権下にあることを認める」との2点を口にし続けてきた。これに新たに「日本の施政権を害するいかなる一方的行動にも反対する」が加わった。
何が米国の姿勢を変化させたのか?いわゆる一方的行動とは何を指すのか?またどのような措置を講じて反対するのか?情勢の緊張を招いた責任を白黒の区別もなく中国に押し付ける以外に、米国にはこうした疑問に答える勇気があるのか?こうした自己矛盾した姿勢は明らかにかく乱であり、問題の解決には全く資さない。
中国は一貫してもめ事を引き起こさずにきたが、何かを恐れたこともない。このことを米国は知っているはずだ。米国と中国の付き合いは昨日、今日のことではないのだから。