中国の最大の目標は、民族復興の「チャイナドリーム」の実現であり、国内の現代化は安定的な平和と外部環境を必要とする。しかし中国の願いとは裏腹に、米国は中国の台頭に警戒し東への戦略的移動を加速している。中国周辺の安全環境は日増しに複雑化しており、戦争の影が迫っている。既存の大国と新興の大国の安全面の不一致は、一種の構造的な不一致だ。これを回避し乗り越えることはできず、管理・抑制に努めることしかできない。
人を損ねる心を持ってはいけないが、警戒心を捨ててはならない。安全問題について、中国は相手国の「善意」に期待するのではなく、自国の力に頼るしかない。特に外部からの挑発が相次ぎ、中国東部の安全リスクが日増しに拡大する状況下、中国の軍事力強化に関する情報は、まさにタイムリーだと言える。中国の軍事力が強化されるほど、アジア太平洋地域の平和安定維持の希望が拡大される。(田文林:中国現代国際関係研究院副研究員)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年1月30日