世界金融危機はいまだに続き、拡大、変化している。中国は再び揺るぎなく聳え立ってみせた。1997年のアジア通貨危機の時よりも今回の世界金融危機による衝撃は大きいが、中国はより迅速かつ効果的に対応した。世界第2の経済大国、世界最大の貿易国である中国がもし特別な働きをしなければ、現在世界はどうなっていたかわからない。これは欧米日の不況にともない世界も不況にあえぐ中、唯一好調な中国があって初めて、世界は好転へ向かうということをはっきりと示している。
世界金融危機という大きな試練の中で、中国が独自の存在感を示せたのはなぜか。簡単に答えるなら「2つの手は1つの手よりもいい」ということだ。中国は政府と市場との関係を正しく処理することができる。市場という「見えざる手」をうまく使うと同時に、政府という「見える手」もうまく使うのだ。「2つの手はともに頑強でなければならない」。頑強と硬直は違う。市場の働きを一層尊重し、政府の役割を一層発揮するということだ。「2つの手をともに活かさなければならない」。「2つの手」の各々の強みを十分に発揮することで相互結合、相互補充、相互促進の働きがあり、各自の弱みを回避または減らすことで相互チェック・アンド・バランス、相互ヘッジ、相互相殺の働きもある。
比較して初めて鑑別が可能になる。鑑別して初めて優劣を知る。優劣を知って初めて「中国の自信」が生まれる。新体制の政府による指導の下、中国はさらにしっかりと物事を行い、世界の発展に最大の貢献を果たすと信じるだけの理由がわれわれにはある。これは中国にとって幸福であり、世界にとっても幸福だ。
「人民網日本語版」2013年3月9日