今回の兵器売買は中国が軍事の触角を伸ばし続け、隣国の日本と釣魚島紛争がある中で行なわれた。AFP通信は、米国の世界覇権に対応し、冷戦中に仲良くしていた中国とロシアをさらに接近させないためだと論じた。「産経新聞」は、中国国営メディアは兵器の取引額を明かしていないが、35億米ドルを超えると見込んでいる。報道によると、中国はロシアから先進兵器を購入後に解体し、性能はほぼ同じだが低価格の兵器を模造し、第3国に輸出してロシアの不満を買ったことがある。一方、今回の売買はロシアに多大な利益をもたらし、次世代戦闘機T-50の大量生産に必要な資金を提供すると見られる。
ロシア紙ニェザヴィーシマヤ・ガゼータは、「ロシアと中国:同盟を結ばないパートナー提携」という見出しで、ロシア科学院極東研究所のラリン高級研究員の言葉を引用して次のように伝えた。ロシアと中国は、米国による欧州と太平洋地域の軍事バランスを変える計画に大いに注目している。中国もフィリピン、日本、ベトナムとの領土紛争で自身の利益を守る姿勢を強めているが、中ロ両国の軍事提携が第3者に向けたものだと見ることは難しい。両国間に公式的にも非公式的にも軍事同盟はなく、その必要もない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年3月26日