中国海軍南海艦隊の遠洋訓練艦隊は17日午前、釣魚島(日本名・尖閣諸島)周辺海域を巡航した。釣魚島周辺海域の海況は良好だったという。海軍情報化専門家委員会の主任を務める尹卓少将は人民網の取材に「釣魚島周辺海域の環境は海軍の大規模訓練には適さない」と述べた。
海軍は遠洋訓練を徐々に常態化している。中国海軍の釣魚島巡航が今後常態化する可能性について、尹少将は「釣魚島周辺海域は水深が比較的浅い。ここでの訓練需要は一般に島嶼攻撃・防御作戦、沿岸砲撃演習だ。東中国海周辺は漁船や商船が比較的多く、訓練を行いつつ経済活動に影響が出ないようにするのは難しい。一方、海軍の大規模訓練は広大な海域を選択して行う傾向にある。やはり列島線を出て太平洋海域にいたるか、第一列島線と第二列島線の間が良い」と説明。
さらに「中国の利益が遠洋、海外へと開拓されるに伴い、わが国海軍も作戦範囲と訓練範囲を適度に拡大し、国益拡張の範囲と速度にしっかりとついていかなければならない」と特に強調した。
尹少将は「現在わが国の海防建設は満足には程遠い。海軍の建設を強化し、訓練に努めて初めて国家の歩みについていける」と指摘。「今回釣魚島周辺海域に達して訓練したことで、わが国の海洋権益と領土の完全性を守る能力と義務と決意がわが軍にあることもはっきりと示された」と明言した。
「人民網日本語版」2013年4月19日