米国防省は5月6日、2013年の中国の軍事力・防衛発展に関する年次報告書を発表した。中国空軍と海軍の軍事力の拡大を重点的に紹介した他、釣魚島(日本名:尖閣諸島)問題をめぐる中国と日本の動向及び立場について初めて、大きくページを割いて言及した。
報告書は、中国海軍は潜水艦部隊の現代化に向けた改良に優先的に力を入れていると称した。中国は現在、晋級(094型)原子力潜水艦の製造を進めており、既に3隻が完成している。中国が次世代の096型原子力潜水艦の製造を開始する今後10年の間に、多ければ5隻の094型原子力潜水艦が海軍に就役する。晋級原子力潜水艦はJL-2潜水艦発射型弾道ミサイルを搭載すると見られ、弾道ミサイルの射程距離は4000海里以上に達する見通しだ。晋級原子力潜水艦とJL-2潜水艦発射型弾道ミサイルは、中国海軍の確実な海上配備型の核抑止力となる。
中国はまた、攻撃型原子力潜水艦の戦闘力の増強に絶えず力を入れている。現在、既に2隻の商級(093型)攻撃型原子力潜水艦が就役している他、中国は改良型の商級攻撃型原子力潜水艦4隻を建造中であり、老朽化した漢級(091型)原子力潜水艦に取って代わると見られる。今後10年で、中国が095型弾道ミサイル搭載原子力潜水艦を建造する可能性は高く、これによって中国人民解放軍は潜水艦の対陸上の攻撃力を有する。より優れたノイズキャンセリング技術を導入した他、魚雷を搭載した095型弾道ミサイル搭載原子力潜水艦は、従来の対艦攻撃の役割も果たす。
報告書によると、中国海軍はより多くの洋上及び遠距離攻撃任務を行うことのできる多用途プラットフォームの発展に取り組んでいる。先般就役した空母「遼寧号」の他、中国は一連の旅洋Ⅲ型(052D型)駆逐艦、江凱II型(054A型)フリゲート、江島級(056型)コルベット(軽型護衛艦)の建造に取り掛かっている。また、5年以内には、新型の081型ヘリコプター強襲揚陸艦(LHD)の建造を開始する見込みで、15年以内に空母を数隻建造する可能性もある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年5月8日