新華網の12日付記事によると、中央紀律検査委員会は国家発展改革委員会(発改委)の劉鉄男副主任について重大な規律違反の疑いで調べていることを明らかにした。劉氏については国家エネルギー局長を兼任していた昨年12月に、マスコミ界の著名人である雑誌「財経」の羅昌平副編集長が中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」上で、学歴詐称など3つの問題を告発。国家エネルギー局は同日、告発は完全な中傷だと否定していた。京華時報が伝えた。
■告発された3つの問題
昨年12月6日、羅氏は新浪微博の本人認証済みアカウントで、劉氏について学歴詐称の他、企業と結託して国内の銀行から融資をだまし取った、愛人をつくった後に仲違いして殺すと脅したなどと告発。学位証書、銀行口座番号、契約、パスポートのコピーなどの証拠、および愛人と一緒の写真を公開した。
羅氏はさらに劉氏の汚職に関する「財経」の調査報道へのリンクも貼り、大きな関心を集めた。マスコミ関係者によるネット上での実名告発では、近年最高ランクの高官だった。
■国家エネルギー局はデマと否定
告発当日、劉氏は中央紀律検査委員会の王岐山書記に随行してロシアを訪問していた。記者が事実確認を求めると、国家エネルギー局は「告発の内容は全くの中傷、デマだ。現在ネット管理当局および公安当局と連絡を取っており、正式な法的手段を講じて対処する」と回答した。
告発後、劉氏は少なくとも4回公のニュースに姿を見せた。昨年12月6日の中ロエネルギー会議、12月18日の西蔵(チベット)自治区党委員会書記との懇談、今年1月9日のエネルギー政策会議での報告、1月31日の中国中央テレビ(CCTV)のニュース番組の報道だ。
■告発者は調査に協力
今年1月30日、羅氏は微博で、劉氏の実名告発についてすでに中央の関係機関が詳しい調査に着手しており、自身もここ2カ月間告発者としての義務を尽くし、調査に協力していることを明らかにした。
12日に重大な規律違反の疑いで調査されていることが公表された後も、劉氏の名前は国家発展改革委員会公式ホームページの指導者欄にある。劉氏は2010年12月から2012年3月まで国家発展改革委員会党組メンバー兼副主任、国家エネルギー局党組書記兼局長を務め、2012年3月以降は国家発展改革委員会党組メンバー兼副主任を務めている。
劉氏は国家発展改革委員会で経済運営調整局と産業協調司を担当。中国設備管理協会、中国産業発展促進会、中国中小企業協会とつながりがある。