視点3:軍事演習の融合の程度の違い。米日同盟が実施する合同軍事演習は、戦時の共通の敵と脅威を着眼点としている。米日両軍は長年の訓練・演習により、情報保障、通信、指揮方式、データの共有、合同行動、後方支援など、作戦の重要な部分で高度に融合しており、自由自在な作戦展開が可能になっている。中ロの合同軍事演習は初歩的な段階にあり、解決すべき問題が多い。さらに10年、20年が過ぎたとしても、中ロの合同演習の水準は米日同盟の水準には及ばない。これは国家関係の性質によって決まることだ。
視点4:演習の頻度の違い。日米両軍の毎年の合同演習・訓練は数回、多ければ十数回に達する。またその協力の範囲、融合の深さは、中ロの現在の合同軍事演習の水準にとって、及びもつかないものとなっている。中ロ両軍の毎年の合同演習の数は、1−2回のみだ。双方の圧倒的な数の差は、合同演習の品質と目標が比較にならないものであることを反映している。
ゆえに、米日合同軍事演習という鏡があるため、中ロ合同軍事演習を客観的・実質的に観察し、誇張や過度な説明をするべきではない。
中ロは地域における重量級の大国であり、対抗の放棄と信頼の強化は、地域の平和と安全にとっての福音だ。中ロの軍事関係の強化は、第3国を対象とする下心も狙いもないため、すべての第3国はこれを懸念し不安視する理由はない。(筆者:軍事科学院軍事戦略研究部研究員)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年7月15日