7月12日、中ロ合同軍事演習「海上合同−2013」が、予定されていた11の訓練科目を順調に完了し、成功裏に幕を閉じた。米日合同軍事演習が6月末に終了して間もなく、中ロは合同軍事演習の序幕を開けた。中ロ両軍が合同演習を実施している間、在日米軍は自衛隊と16機の戦闘機を出動し、北海道でいわゆる「合同演習」を実施した。この空間的・時間的に呼応しているかのような双方の軍事演習は多くの憶測を呼んでおり、盛んに比較されている。
しかしながら、中ロ合同演習と米日合同演習は、さまざまな面で大きく異なる点を持っており、その中には根本的な違いも存在する。中ロ両軍の合同演習に関しては、異なる観点と説明が存在する。ここでは4つの視点を参考に見ていこう。
視点1:演習の性質の違い。国際関係の性質は、軍事演習の性質を決める。米日は実質的に軍事同盟関係を結んでおり、ある種の状況下では運命共同体と言える。中ロは正常な国家関係と友好関係を結んでおり、関係に制約されることもなければ、戦時の条約・義務も存在しない。そのため中ロ軍事演習は一般的な安全の脅威への対応を重視し、両国関係の深化を図り、それぞれの能力を高めることを目的とすることが多い。その協力の程度は、軍事同盟国間の協力には及ばない。
視点2:演習の仮想敵の違い。軍事同盟国間で実施される演習は、伝統的な安全を目標とし、非伝統的な安全の脅威への対応が往々にしてその主な目標になる。米日合同軍事演習の目的性は非常に明らかであり、明確かつ具体的な仮想敵を演習の対象とする。中国、ロシア、朝鮮は、往々にして米日軍事演習の仮想敵になる。中ロ合同軍事演習は、軍事同盟に基づかない合同軍事演習だ。このような性質の軍事演習は、非伝統的な安全への対応を目標とすることが多く、明確かつ具体的な仮想敵を持たない。