この他、いくつかの国々は海中兵器の発展に全力を挙げて海中空間の主権を争奪している。例えばロシアは世界最先端のボレイ型原子力潜水艦の試験を行なっており、2020年までに少なくとも10隻を配備する計画だ。この原潜が一定数配備されれば、ロシアの海中支配能力は大幅に強化される。ロシアは今月中に全く新たなコンセプトの海底ミサイルの実験も計画している。このミサイルは平時には海底に配備され、戦時には上空に打ち上げられて地上または海上の目標を粉砕する。
米国も海中総合戦略を積極的に展開している。例えばカリフォルニア州沖の海底に「ポラリス」や「ポセイドン」などミサイルおよび核兵器の実験場を設け、フロリダ州マイアミ南東沖の海底に「大西洋海中実験・評価センター」を設け、潜水艦と海中兵器の実験を行なっている。軍事技術の発展に伴い、海底ミサイル・衛星発射基地、潜水艦海中補給基地、海中兵器実験基地、海中兵器生産基地、海中指揮センターなど海底に建造される軍用施設が増え続けている。
海中および海底は中国の国益を守るうえでの1つの「ボトルネック」となりつつある。海洋強国は海面、海中、海底の戦略資源を有効に支配し、利用するとともに、その安全を守ることができなければならない。深海潜水艇「蛟竜」は世界トップレベルだが、わが国の海中競争力は全体的に見るとやはり弱い。「海洋強国」という戦略目標を達成する過程において、われわれは「海中総合戦略」を策定して、「持続可能な発展」という根本的な戦略目標を達成しなければならない。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年7月19日