独メルケル首相はこのほど南部のバイエルン州を訪れ、キリスト教民主・社会同盟のバイエルン州における9月の州議会選挙、および5週間後の連邦議会選挙の応援演説を行った。メルケル首相はミュンヘンの北西に位置するダッハウナチス強制収容所跡を訪問し、ドイツの歴史上で初めて同収容所跡を訪問した、在職中の政府首脳となった。
メルケル首相はダッハウ強制収容所の生存者、ダッハウ収容所収監者委員会のマックス・マンハイマー会長の招待を受け、ダッハウ強制収容所跡を訪問した。メルケル首相は、「マンハイマー会長は私のダッハウ訪問期間に、強制収容所跡の見学に招待してくれた。私はこのホロコーストの生存者である御老人の招待に、心から感動している。私はスケジュールの調整が困難であることを知りながらも、必ずこの招待に応じようと思った」と語った。
ダッハウ強制収容所はドイツ初の強制収容所で、その後のナチス強制収容所のモデルとなった。当初は政治犯を収容していたが、第2時世界大戦中に収容された人の数は20万人を超えた。その中には、ユダヤ人、同性愛者、ジプシー、政治犯、戦争捕虜がいた。1945年4月に米軍がこの地を開放するまで、4万1000人余りが飢餓・疫病・虐殺により命を落とした。ホルスト・ケーラー元大統領は2010年、ダッハウ強制収容所開放65周年の記念活動に出席した。