香港紙『南華早報』ウェブサイト31日付の報道で、習近平国家主席がこの度、遼寧省大連市で「遼寧艦」を視察したのは、日本が第二次世界大戦以降に建造した最も巨大な軍艦であるヘリコプター搭載の護衛艦「いずも」が進水し、他の周辺国家の海軍が一連の軍拡を進めた後のことであると指摘した。今回の「遼寧艦」の視察は、日本をけん制するためであると専門家は見ている。
2012年11月以降、習国家主席は頻繁に軍事施設の視察を行い、人民解放軍の官僚らに対し、軍の近代化プロジェクトにより一層力を入れて進めるよう求めてきた。「遼寧艦」は中国の遠海作戦能力の強化を反映する軍艦である。東中国海の釣魚島(日本名・尖閣諸島)をめぐる中国と日本の緊張状態が深刻化し、アメリカが軍事戦略において再びアジア・太平洋地域重視の姿勢を打ち出す中、中国は海軍の実力を知らしめる必要がある。一方で、インド、日本、フィリピン、ベトナムもまた海軍の軍事力強化を進めていることも無視できない。
人民解放軍の退役大佐である岳剛氏は「習近平国家主席が遼寧艦を視察したのは、日本をけん制する意図がある」と指摘し、「これは中国が自国の戦略兵器の発展を推し進めていることを意味する。中国はこの種の兵器の強化に更に力を入れるべきであり、少しの成果でうぬぼれてはいけない」との見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年9月2日