ストックホルム国際平和研究所の今年の世界の武器取引に関する報告によると、ハイエンド航空機、ミサイル、艦船、大砲など中国の通常兵器の08年から12年までの輸出数量はその前の5年に比べ162%急増。中国はいまや世界第5の武器輸出国で、英国の順位を上回る。03年から07年まで中国の順位は第8位だった。ドルで計算すると、対外武器販売額も急増している。軍需産業のコンサルティングで著名なジェーンズ社によれば、中国の兵器輸出は過去5年で倍近くの22億ドルに達し、カナダやスウェーデンを抜き、(金額で計算すると)第8位の武器輸出国となった。2012年の世界の武器貿易収入は約735億ドル、米国がそのうちの39%を占める。
中国の参入が西側主導の兵器市場の懸念を招いているのを中国政府はわかっている。トルコへの対空ミサイル売却について聞かれた中国外交部の報道官は、「中国の軍需品の輸出は平和、安全、安定を損なわない」と答えた。
在ロンドンのジェーンズ社シニア軍事アナリスト、ゲイ・アンダーソン氏は「中国が兵器開発で最も力を入れているのは戦闘機だが、航空機のエンジンを西側やロシアのパートナーに頼っている。中国が西側諸国と技術的に真っ向から競争するにはあと10年かかるが、その価格の安さで、アフリカや中南米などの新興市場では歓迎される。中国は大量の資金を開発に投じ、さらに戦略を立て、外国との提携を通じて本国の軍需産業の発展を促している。そのため中期的にみて、中国が西側のライバルに追いつくのは困難はないはずで、長期では言うまでもない」と指摘する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年10月22日