19日付香港紙・南華早報によると、人民解放軍は渤海・黄海北部で大規模な夜間上陸訓練を開始した。これは第18期中央委員会第三回全体会議(三中全会)の閉幕後、人民解放軍が初めて実施する軍事演習だ。中国公式メディアによると、陸海空の約20の師団以上の作戦単位、5000人余りの兵士が同演習に参加し、共同偵察・早期警戒、海上輸送、情報・火力攻撃、突撃・上陸などの内容を含む作戦行動を重点的に訓練する。
同紙の記事は北京の軍事アナリストの発言を引用し、「このような大規模演習は、実施されることが稀だ。演習には多くの新たな内容が含まれるため、軍は演習期間を延長する可能性がある。三中全会の開催中、中国共産党は中央軍事委員会の共同作戦・指揮能力を高め、かつ人民解放軍の戦場共同作戦・指揮システムを改善すると公約した」と伝えた。
人民解放軍の今回の演習は、日本の大規模な軍事演習に続くものだ。日本は11月1日から18日にかけて、自衛隊の約15%の兵力に当たる3万4000人の陸海空自の隊員、および6隻の海軍艦艇、350機の航空機を動員し、沖縄本島の南東に400キロ離れた無人島の沖大東島で上陸作戦を実施した。
18日付産経新聞は、「北京の外交筋の情報によると、中国の同演習の目的は常に不測の事態が生じる可能性のある朝鮮半島の安全情勢への対応だ。これはまた、釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題で中国と対立する日本に対する威嚇行動でもある」と報じた。
19日付日本経済新聞は、「中国の同行動の最大の仮想敵国は日本だ。中国は、自国の軍隊現代化および海空共同作戦能力が、自衛隊と比べて遅れていると判断している。そのため武器の配備と訓練を強化しており、海空立体作戦および水陸両用作戦の能力を高めようとしている」と伝えた。