中国戦略文化促進会と米カーネギー平和財団が1年余りの調査、研究を経てまとめた共同報告は、新型の大国間関係の構築にとって参考となるものだ。調査からは「相手国の目に映る自国」が見えてくる。(文:羅援・中国戦略文化促進会常務副会長兼秘書長。人民日報海外版掲載)
米国の市民とエリートの多数が、外交政策面で米国は他国の利益を考慮すると回答したが、中国もそうするとの回答は少数だった。中国の市民とエリートの見方はほぼ正反対で、中国は他国の利益を考慮するが、米国はそうしないとの回答が圧倒的多数だった。
中米両国のエリートと市民は共に相手国に対する信頼度の低さを示した。これは大多数の国に対する信頼度を下回るものだった。相互信頼を欠くものの、両国の多数の市民は中米関係は「良好」と考えている。
中国市民の多数が米国人の特徴として「侵略性に富む」「競争意識が強い」「暴力傾向がある」「傲慢不遜」「貪婪」(パーセンテージ順)を選択し、回答者の50%が米国人は「利己的」と回答した。一方、中国人については「利己的」との回答こそ51%あったものの、「侵略性に富む」「暴力傾向がある」「怒りやすい」「貪婪」との回答は少数だった。
米国人では、中国人の特徴として「侵略性に富む」「貪婪」「傲慢不遜」「利己的」「粗暴」「暴力傾向がある」(パーセンテージ順)を選択したのは少数だった。一方、米国市民の多数は米国人はこうしたマイナスの特徴を持つとの認識を示した。米国人には「暴力傾向がある」と考える米国市民が「わずか」44%しかいなかったという唯一の例外を除けば。