中国外交部の華春瑩報道官は10日の定例記者会見で、米国は南中国海問題で誤ったシグナルを出すのを避けるべきだと強調した。
「海南省『中華人民共和国漁業法』弁法」(規則)に対し、米国務省報道官が9日の記者会見で中国が南中国海係争海域での他国の漁業活動を制限するもので、挑発的で潜在的危険性のある行為であると述べたことについてコメントを求められて答えたもので、華報道官は次のように述べた。
▽きのう私は中国の立場を表明しており、米国の関係の発言に不満と反対を表明する。
▽中国は陸と海のある国で、長い海岸線と多くの島嶼がある。関係の国際法と広く国際的に行われているやり方および国内法の規定では、中国政府には関係の島嶼と海域の生物および非生物資源を管理する権利も義務もある。この30年余り、中国の漁業に関する法律・法規はずっと正常に実施されており、緊張など起きていない。長年実施されてきた地方の漁業法規の技術的改正が地域全体の平和と安定に脅威となると言わなければならないというのではあれば、それは最低限の常識もないというのではなく、下心があるもので、その魂胆は計り知れない。
▽南中国海の権益に対する中国の主張は一貫し、明確で、根本的に地方の法規によって強める必要などない。南中国海の沿岸国として、中国はずっと南中国海の平和と安定を守り、南中国海の協力と発展を推進する堅固な力であり、直接関係のある当事国との協議・交渉を通じ、関係の紛争を解決するため常に尽力している。現在、中国と関係国の共同の努力で、地域は長期にわたり平和、安定、繁栄を維持している。
▽米国が中国の「立法法」、「漁業法」と海南省が今回改正した「『漁業法』実施弁法」およびそれぞれの法律実践を真剣に研究すれば、「弁法」の中の外国漁船の中国管轄海域進入に関する規定が1986年制定の「漁業法」とまったく同じであることが分かるだろう。今回のことは法律・法規に問題があるのではなく、読む人の心に問題のあることを示しているだけだ。
▽米国が地域の平和と安定を真に守るというなら、関係国が直接の対話・交渉によって問題を適切に解決する努力を尊重し、支持し、約束を守り、言動を慎重にし、南中国海の協力のために建設的役割を果たし、誤ったシグナルを出すことを避けるべきである。
「新華網日本語版」2014年1月12日