先進国の懸念は現実的であり、われわれにとっては嬉しくないことだが、われわれの考え方や感情によって先進国の姿勢を変えることもできない。だが中国は完全に受動的なわけでは決してない。中国人観光客に対する西側観光業の依存度を引き続き拡大すると同時に、自らの発展によって比較的貧しい中国人の不法移民への願望を弱めることができる。こうしたカードはわれわれの手に握られている。
フランスは27日の中仏国交樹立50周年から、中国人に対する観光ビザ発給を48時間で処理する制度を始めると発表した。これは記念式典を盛り上げる措置であると同時に、中国人観光客の獲得に向けて一方先んじるものでもある。中国人観光客に便宜を図るこうした競争が西側諸国間で次第に展開されるのは必至だ。
関係国に対する外交部(外務省)の交渉と働きかけによって、ビザ免除のプロセスは加速するかもしれない。だがこの加速は技術レベルのものでしかなく、対外不法移民の減少と海外旅行の実力の強化こそが最も有効だ。
先進国にビザを免除させるのは容易ではないが、決して非現実的ではない。このプロセスはすでに進行中であり、成果が上がるのは遙か先とは限らない。中国の多くの事は突破口を開く前段階にある。外的障害が多いように見えるが、真のテコと推進力は歴史的にわれわれの側に移ったのであり、われわれは今日ついに中国の未来を創造する機会と能力を得たのだ。
次世代の「万能パスポート」はわれわれの世代の奮闘によって作り出すほかない。もし順調に進み、しかも運が良ければ、われわれにも間に合うかも知れない。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年1月17日