中国外交部(外務省)の洪磊報道官は7日の定例記者会見で、フィリピンのアキノ大統領が中国を第二次世界大戦前のナチスドイツに例えた発言をしたことについて、「こうした発言は常軌を逸しており、全く筋が通らない。中国はフィリピン側の発言について、驚きと不満を感じている」と表明した。
洪磊報道官は、「南中国海をめぐる中国とフィリピンの係争は、フィリピンが中国の南沙諸島の一部の島や礁を不法に侵奪・占拠したことが主な原因であり、事実ははっきりしている。中比両国はまた、海洋境界線をめぐる問題にも直面している。中国はフィリピンによる中国の島・礁の占拠に対し、一貫して断固とした反対を表明してきた」と発言、さらに「中国は国際正義の守護者であり、反ファシズム戦争の勝利のために多大な犠牲を払い、消すことのできない歴史的貢献を果たした。中国とフィリピンの南中国海問題を第二次大戦の歴史に例えた発言は常軌を逸しており、全く筋が通らない。中国はフィリピン側の発言について、驚きと不満を感じている。領土主権と海洋権益を守る中国政府の決意は堅い。また我々は、当事者国が直接の協議を通じて係争を解決することを主張する。フィリピンが過ちを正し、中国側と歩調を合わせ、地域の平和と安定を共に守っていくことを望む」と述べた。
ニューヨークタイムズの4日の報道によると、アキノ大統領は90分にわたるインタビューの中で、中国との領土争いにおけるフィリピンの状況を、第二次大戦前にナチスドイツの侵攻を受けたチェコスロバキアの状況に例え、国際社会からの支援を求めた。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年2月8日