米国の対中政策には二面性が常に存在している。中国の台頭と両国のパワーバランスの変化による焦りを受け、米国の中国に対する心理状態は敏感かつ複雑で、「好感を持ち合うことはできるが、交流は困難」という状態になっている。しかし米国は過去30年以上に渡り、中国は既存の国際秩序の中で発展しており、秩序を脅かす者ではないことを知っているはずだ。米国が中国の核心的な利益と関心事を尊重すれば、中国は米国の敵になるつもりはない。米国の「アジア太平洋回帰」が、中国という「仮想敵国」に対応するためだけのものならば、数年間の実践は次のことを証明できる。一部の国が中国からの「戦争の脅威」を意図的に作り出し、虎の威を借る狐になり自国の利益だけを重視するやり方こそが、米国の真のトラブルとなっている。いかにこの状態から脱却するべきか?これは米国の時勢を見据えた政治的決断と勇気が必要になる。
この両面性が存在するからこそ、このあたたかくロマンあふれる日に、我々は非現実的な幻想を抱くべきではない。ケリー国務長官はバレンタインデーに、中国に甘い言葉を投げかけるだろうが、その後は日本に対して同盟国の責任を強調し、親密関係をアピールする可能性がある。しかし両国は理性的な政治決断と現実的な需要により、中米新型大国関係を構築するという大きな流れを覆すことはできない。両国は甘い言葉に惑わされず、冷たい言葉に憤らず、ましてや第三者の取るに足らぬ言葉により揺さぶられることはない。共に手をつなぎ前進することこそが、成熟した「親密な関係」であろう。中米が良きバレンタインデーを過ごすことを願う。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年2月14日