アデン湾海域で商船を護送する中国海軍艦隊
第12期全人代第2回会議に提出された予算案によると、2014年の中国の国防予算は前年比12.2%増の約8082億3000万元となった。中国の国防費は4年連続で二桁の伸びを続け、初めて8000億元を突破した。人民日報海外版が伝えた。
■合理的な増加幅
「この増加幅の維持は合理的であり、国家の安全を維持するうえで正当な需要でもある」。全人代代表を務める軍事科学院の陳舟研究員は5日の取材にこう述べた。
国際戦略問題を長年研究している軍事専門家である陳氏は「国防費の規模は国の経済・社会発展水準に適応したものであると同時に、国防上の必要性にも適応したものである必要がある」と指摘。「世界第2位の経済大国としては、中国の軍事費総量は低めだ。世界の主要国の軍事費は対GDP比で2~4%が一般的だが、中国は約1.5%に過ぎず、米国の4%を大きく下回る。1991から2013年までの世界各国の軍事費の対GDP比は平均2.6%だったが、中国は1.28%に過ぎない。世界の主要国と比べ、中国の国防費は対GDP比においても、国民1人当たりでも、軍人1人当たりでも、比較的低い」と述べた。
また「現在中国の周辺環境は穏やかでなく、テロなど非伝統的な安全保障上の脅威も軽視できない。このことから、われわれは国防建設への資金投入を強化することを必然的に求められている。そうして初めて中国の特色ある軍事変革を持続的に推進し、国の安全を確実に保障することができる」と指摘した。