米太平洋空軍司令部は、グアム島のアンダーソン空軍基地に駐留中の偵察機「グローバルホーク」のうち2機を、約40人のスタッフと共に、5月から10月にかけて三沢空軍基地に配備すると発表した。米空軍の週刊誌『エアフォース・タイムス』(電子版)が、2014年3月22日に伝えた。
太平洋空軍の報道官は、「今回の任務は、日本および同地域の安全にとって有利だ」と発言した。米空軍参謀長は議会で、「この配備は、米軍の戦略の中心が太平洋にシフトされており、空軍がグローバルホークへの依存を強めていることの一例だ。グローバルホークは、卓越した性能を示している」と述べた。
グローバルホークは2011年の東日本大震災と津波の救助・再建活動に派遣されたことがあり、昨年フィリピンで発生した津波の人道支援にも用いられた。
調査会社・IRISの責任者は、「日本はグローバルホークの配備に適しており、同地域の海上巡視任務を遂行できる。日本の艦船は近年、ロシアと中国の空・海軍に、公海で頻繁に遭遇している。グローバルホークは海上を監視する能力があり、米国の安全公約の強化を促す。グローバルホークは、この情報・監視・偵察の大きな需要を持つ戦場に非常に適している」と話した。グローバルホークには、海上監視のセンサーが取り付けられている。3月8日のマレーシア航空MH370便の行方不明により、海上監視の重要性、海面の正確な位置測定の難しさが際立った。
この配備はやや特殊なタイミングとなった。米空軍の態度に変化が生じたばかりで、本来はグローバルホークを退役させる計画を立てていたが、今やU-2有人偵察機を退役させる計画に変わった。米空軍の最近の予算データによると、グローバルホークの1時間当たりの飛行コストが下がっており、維持に経費を使う価値が出てきている。
米空軍の申請が許可されれば、5億ドルを投じ、U-2のセンサーをグローバルホークのアダプタに取り付けることになる。一部の「特殊センサー」(スキャンレーダー、光学カメラを含む)の移し替えは今年より始まっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月26日