日本メディアの8日の報道によると、日本のある右翼文人が翻訳作品の中で原作者が言及していなかった「南京大虐殺否定説」を勝手に加え、原作者のイギリス人ジャーナリスであるヘンリー・ストークス氏が、すでに訳者と出版社に訂正を行うよう求めているという。
日本共同通信社の報道によると、ストークス氏は長期にわたり日本で働いていたことがある。ストークス氏のこの第二次世界大戦の歴史観が反映された作品は、去年12月に出版され、主に藤田裕行氏によるストークス氏への数度におよんだ特別取材に基づいており、最後に藤田氏が担当し日本語の本となったもの。当書の一部の観点は日本右翼の歴史観に迎合しており、今に至るまですでに約10万冊が販売されているとのことだ。
報道によると、トークス氏は藤田氏が翻訳作品の中で南京大虐殺を否定する内容を勝手に加えたことを、最近になってやっと告知されたという。
ストークス氏は共同通信社の取材に応じた際、彼自身は特別取材の中で南京大虐殺を否定したことはなく、南京大虐殺の否定に関する内容は、藤田氏が勝手に加えたもので、必ず訂正を行わねばならないことを確認した。
報道によると、藤田氏は南京大虐殺と従軍慰安婦問題を否定するある右翼団体の核心的メンバーで、長期にわたりインターネットを通して日本の侵略歴史を否定する英文文章を撒き散らしてきている。ストークス氏のこの本が世に出たことは、当右翼団体による画策の参与と関係があるという。
藤田氏はメディアに「南京大虐殺を否定する」内容を勝手に加えたことを承認したが、依然としてストークス氏と理解の相違が存在していたとうまく言い逃れをしている。それと同時に藤田氏は、本人の名義で文章を書き歴史を否定することが「右翼」だと言われやすく、「外国人ジャーナリスト」から言い出されてやっと、読者が「おもしろい」と感じることができることを認めている。
ストークス氏は今年75歳。前世紀60年代から80年代にかけて、『フィナンシャル・タイムズ』『タイムズ』や『ニューヨークタイムズ』の東京支局長を相前後して務めたことがある。
「新華網日本語版」2014年5月10日