アジア太平洋の軍拡ブームは、中国の脅威になろうとしている。各国はステルス戦闘機の導入を加速しており、先進的な新型潜水艦が続々と就役している。環球時報の記者は、8日に開幕した第9回中国国際国防電子装備展を取材し、各方面からの脅威に対応するため、中国も多くの新概念の武器を開発していることを知った。
ステルス機を捕捉できる新型レーダー
中国電子科技集団公司は同展示会で、一連の新型レーダーを展示した。そのうち多くの外国人の来場者を集めたのは、対空警戒レーダー「JY-27A」、パッシブ・レーダー「JY-50」だ。
関係者の話によると、JY-27Aの性能は、同類製品のうち世界トップクラスとなっている。同レーダーは新たに設計された対空監視レーダーで、先進的な二次元フェーズドアレイ構造を採用した。同レーダーは高いステルス機捕捉能力を持つほか、妨害電波に対して高い耐性を持ち、高い機動力を誇る。また高速で移動する目標を追跡でき、高い精度を持つ。ゆえに同レーダーは、交戦区域のミサイル警戒任務を遂行できる。
ステルス目標のもう一つの天敵は、「二つの基地」の構造を持つレーダーだ。これは発射機が発射するレーダー波が目標にぶつかると、もう一つの受信機がその反射波を受信するという構造だ。同構造を採用したJY-50のより優れた特長は、民間用FM放送を通じて信号を送れる点で、ステルス機、電磁静音目標の捕捉・位置測定・追跡を実現する。JY-50そのものがレーダー波を出すわけではないので、戦闘時の生存能力が高く、敵の対レーダーミサイルを無力化する。
この2種類の新概念レーダーは戦闘中に同時に使用できる。見つかりにくいJY-50は主に前線の重点監視区域に、捕捉範囲の広いJY-27Aは後方から全局面を把握できる。