今回の両国の軍事演習で行われる識別査証には、海上の目標に対する識別だけでなく、空中の目標に対する識別も含まれる。これは中国の東海防空識別圏の問題などで両国が敏感な問題において支持し合えるということだ。これはロシア側が中国の東海識別圏を認め、支持することをも意味する。
呉氏は「軍事演習の際、双方の艦隊は防空識別圏を設定し、演習の範囲を決める。しかもこの防空識別圏は移動する。合同識別査証は防空識別圏に入るか、接近した航空機に対する識別査証を実現すると同時に、海上の疑わしい目標に対しても識別査証能力を持つ」と説明する。
大型揚陸艦の参加、周辺国を威圧
大型揚陸艦の参加も今回の軍事演習の新たな焦点となっている。伊氏は「中国周辺の環境から考えると、揚陸艦は島嶼攻防に主に用いられる。東南部の沿海、南中国海、東中国海ではいずれも島嶼攻防の問題が存在するからだ。大型揚陸艦の使用は比較的敏感な話題だが、今回中ロの合意で演習が実現したということは双方にはばかるところがないということで、周辺の関係国を威圧する役割を果たすことができる」と話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年5月20日