アジア相互協力信頼醸成措置会議(CICA)の第4回首脳会議が21日、上海で開催された。会議のテーマは「対話・信頼・協力を強化し、平和・安定 ・協力の新アジアを共に築く」。中国の習近平国家主席が「アジア安全観を積極的に樹立し、安全協力の新局面を共に創る」というタイトルで演説を行った。これらのキーワードはCICAの基本的な輪郭を描いている。「環球時報」が伝えた。
各国の学者がアジアを論じる際、「経済成長」と「安全保障のジレンマ」は回避できない話題だ。アジアの経済が各国の相互依存と利益融合を促し、これがアジアの安全保障の時代の資源となる。アジアの国の多くは自らの安全が不十分だと感じているが、これは国の大小や経済の良し悪しと関係ない。中国はアジアの大国、強国ではあるが、マレーシアやシンガポールほど安全だと感じていない。
アジアの歴史が残した課題は多く、経済成長と同じ速さで各国が利益に興味を持つ一方、アジアには有効な安全保障メカニズムが欠如しており、メカニズムの構築も課題が多い。「安全」とは何か、それをどう実現するか、という点でアジアは共通認識を欠いている。
アジアの安全は外部の力を受ける。まず米国の影響力がかなり大きい。米国は第三国を念頭において多くのアジアの国とそれぞれ軍事同盟を結び、アジアの冷戦からの脱却を困難にしている。米国の「アジア太平洋リバランス」戦略はそのグローバル戦略に則し、アジアの安全状況を米国のグローバル利益の調整と一致させる必要がある。これがアジアの安全の実現コストを増やしている。