カナダの軍事専門誌「漢和防務評論(Kanwa Defense Review)」の6月号によると、中国の軍備はここ10年で全面的に発展している。米国が持っている軍事装備のほとんどは中国でも研究開発が進められ、米国が持っていない装備も中国では急速に発展している。財政予算の制限と総合的な国力の衰弱によって、米軍は軍備削減の時代に入っているが、中国の軍費は潤沢で、毎年10%以上の速度で拡大している。
同誌によると、中国では空軍だけでも、中国の特色を持った第4世代戦闘機として「殲-20」と「殲-31」の2つが同時開発されている。「殲-20」の現在の技術特性では、空中戦で米戦闘機「F-22」にかなうことはできないが、次世代ステルス戦闘機を開発しているのは世界で米国と中国、ロシアだけだ。
中国は第3世代戦闘機として、「殲-11B」「殲-15」「殲-16」「殲-10B」を同時装備しており、全面的で多岐にわたる発展が進められている。空軍装備のこのような全面的な同時発展は、米国やロシアを含むどの国でも例がない。それどころか予算不足によって、米軍「F-16」の改良は遅々として進んでいない。
報道によると、海軍ではその傾向がさらに際立っている。大型航空母艦や大型艦上戦闘機を生産しているのは中国だけである。米軍では今年、11隻の航空母艦を残すかの評価が進められており、勢力を高めている中国に対抗するためにこれを維持するという結論が初期的に出されている。だが中国海軍はすでに、今後15年で少なくとも3、4隻の空母艦隊を揃え、2隻の国産空母を製造するという計画を確定している。
大型水上戦闘艦の製造でも、中国の発展速度は米国を大きく上回っている。
ディーゼル潜水艦は米軍では発展の対象となっていない。中国では2013年、新型のディーゼル潜水艦が登場し、非大気依存推進(AIP)技術やさらに長距離化されたミサイルが配備された。アジアの海域においては、米国の海上艦隊に脅威を与えることができる。