中国の傅瑩全人代外事委員会主任委員は5月31日、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議の分科会に出席した際「海洋は人類の貴重な財産だ。開かれた海洋は津波や台風といった自然災害、海洋への油流出、海や空の事故といった人為的災害、および海賊、テロ、海洋紛争といった問題の試練に直面している。陸上の利害の衝突や摩擦は海上にも反映される」と指摘した。
公海の自由については「国際海洋法制度と国際的慣例には公海の自由について明確な規定がある。航行、通過、漁業、科学調査活動実施の自由があると同時に、各国は海洋の平和利用、海洋環境の保護などの義務を負わなければならない。国際法は特定の国や個人のものではなく、勝手に曲解されるべきでない。例えば日本は科学調査の名を借りた捕鯨を中止すべきだ」と述べた。
日本側代表が南中国海問題を持ち出すと、傅氏は「ポツダム宣言とカイロ宣言の精神に基づき、かつて日本に侵奪・占拠された南沙諸島と西沙諸島は共に中国が取り戻した。第2次大戦の戦勝国の1つである米国と敗戦国である日本は、この歴史をよく分かっているはずだ。南沙係争は後に生じたものであり、長年の間、中国と関係国は平和的協議による解決を堅持してきた。解決されるまでは、対話を強化し、溝を管理・コントロールし、海上の安定と安寧を共に維持するとともに、協力開発の道を積極的に検討すべきだ。一部の国が一方的に共通認識を破壊し、紛争を引き起こすことも阻止しなければならない」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年6月3日