中国国務院報道弁公室は10日に「香港特別行政区における『一国二制度』の実践」白書を発表し、「一国二制度」が香港特別行政区で収めた成果を明らかにしました。香港の政界とビジネス業界の一部関係者は、「白書は今までの中央政府の香港政策を継承したものだ」との見解を示しました。
中国全国人民代表大会常務委員会の範徐麗泰(リタ・ファン)委員は、「白書の内容は、中央が大陸と香港の関係制度化を希望することを反映しているが、これにより香港の高度の自治が弱められることを意味しない。国務院報道弁公室が白書を発表したことは香港が安定して経済を発展させていくことを希望することにある」と述べました。
香港基本法委員会の譚恵珠委員は、「国務院報道弁公室が発表した白書は『一国二制度』や、中央と地方の関係を明らかにし、良いことだ。白書の『一国二制度』についての説明は特別行政区の持つ権力を弱めることではない」と述べました。
また、香港特別行政区立法会の曾鈺成議長は、「白書は、今までの中央政府の香港に対する政策を継承したものだ。例えば、その中で中央が香港に対して直接的な管治権を持つと言っているが、これは基本法の中でも明示されており、新しい言い方ではない」と述べました。
「中国国際放送局日本語版」2014年6月12日