米国主導の多国間合同軍事演習「リムパック2014」が26日、正式に開幕した。初参加となる中国海軍は火砲射撃、総合演習、海上安全行動、水上艦艇演習、軍事医学交流、人道救援・減災、潜水の7つの演習に参加する。(文:張軍社・海軍軍事学術研究所研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
リムパックには、初参加の国は実際の演習には参加せず、見学が中心という不文律がある。だが今回中国は初回から7つの実兵演習に参加した。これは中国のために慣例を破ったものと解釈されている。中国海軍の参加規模は主催国米国に次ぐ。これは米側が善意を示し、中国側が善意で応じたものであると同時に、中国の国力と軍事力の発展の自然で正常な反映でもある。
第1に、中国は世界最大の発展途上国であり、経済規模ですでに世界第2位に躍り出た。中国人民解放軍の発展は注目される成果を上げ、中国の発展は地域と世界の平和的発展に極めて大きな貢献を果たしている。ここ数年、リムパックへの中国の参加がないことから、米国の演習実施の目的について国際メディアは様々な憶測をしてきた。演習の仮想敵は中国が中心で、米国の演習実施目的の1つは中国を威嚇し、封じ込めることだと考えるメディアすらあった。こうした中、米国は中国を念頭に置いた演習であることを否定した。それならば、中国を演習に招待するのが最良の回答だ。
第2に、世界最大の途上国と世界最大の先進国として、中米両国関係の重要性は日増しに高まっており、中米両国関係の安定的発展は地域と世界の平和・安定に非常に重要な影響を与える。中米両国関係の改善はアジア太平洋地域と世界の大多数の国々の根本的利益に合致する。中国が招待を受けてリムパックに参加したことは、両軍関係の改善と発展という中米双方の共通の願いと重視をはっきりと示すものであり、中米関係の悪化に対する外部の懸念を解消するうえである程度の助けとなり、一部の国が中米の不和を利用して利益を得て、波風を立てることを防ぐ助けにもなる。