中国民政部のウェブサイトが6日に発表したデータによると、8月3日に雲南省昭通市魯甸県で発生した地震による死者数が589人に達している。山間地の王家坡村全体で地滑りが発生し、堰止湖の水面が上昇しているという情報が、世界的に注目を集めている。海外メディアは中国の被災状況に関する報道を続けている。
ウォール・ストリート・ジャーナルは、「被害が最も深刻な被災地での救助活動が続けられ、魯甸県で発生した地震による死者数が水曜日に急増した。火曜日の報道では410人だったが、水曜日には589人に達した」と報じた。ドイツ通信社は、「雲南省は14年ぶりに大震災に見舞われた」と伝えた。AP通信は、「救助隊は水曜日、過疎の山間地の捜索で多くの遺体を発見した。魯甸県で発生した地震は、現指導部の災害救助対応能力にとっての最大の試練となった」と報じた。
シンガポール華字紙・聯合早報の記者は6日、被災地を取材し、「竜頭山鎮に通じる道路で厳重な交通規制が行われており、救助物資を積んだ専用車両と救急車しか入れなくなっている。被害が最も深刻な地域から4キロ離れた場所では、救助隊がまだ壊れた道路を整備しているところだった」と報じた。
AP通信の記者は6日、「竜頭山鎮の破壊された中学校内に臨時指揮部が設置された。ある士官は部下を、『永遠に見つけられない人も多いが、希望はまだ残されている』と励ました」と伝えた。同記事は香港の政治アナリストの話として、「中国政府の軍隊動員の速度は以前より改善された。軍隊の人員、大型設備がより早く被災地に到着しており、救助活動が迅速に展開された」と報じた。
一部の海外メディアは、被災地の背景について報じている。シドニー・モーニング・ヘラルドは6日、「震災前、魯甸県は国家によって最も貧しい県の一つに指定された。中国の現代化が進む今日、現地の生活水準は大都市から大きくかけ離れている。中国の大半の村と同じく、竜頭山の多くの若者が収入を求め、大都市に出稼ぎに行っている。そのため今回の被害者の多くは、高齢者と児童になっている」と伝えた。
毎日新聞は6日、「村民が山に建設した低い家屋の被害が深刻だ。2008年の四川大地震以来、中国は地震が発生するたびに家屋の耐震性の強化を強調してきたが、鉄筋入りの家屋は建設費が高くなるため、一部の人々は建設が不可能だ」と報じた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年8月7日