米国は、中国周辺が東洋の台頭する大国を囲むクレーターになり、さまざまな摩擦と衝突により中国の多くのエネルギーを削ぎ落とすことを願っているように見える。問題を刺激するため、米国は中国周辺諸国の内政に影響を及ぼし、日本などの同盟国と中国対抗の同盟を結ぶなどの、さまざまなツールを持っている。米国はいともたやすく中国に圧力をかけられる。
しかし事はそう単純ではない。中国周辺は全体的に見て利益の独立を維持しており、米国がここで思いのままに事を運ぶことはできない。中国が発展の機会創出の力を強化すれば、米国の「バランス術」は席を譲らざるを得なくなる。時代は変わった。自国民に発展のメリットを提供することは各国政府の急務となっている。中国と周辺諸国の良好な関係は、この需要にとってはまさに願ってもないことで、さまざまな「新中華帝国」に関するファンタジーよりも真実味を帯びている。
中豪関係の発展は、歴史や地政学の典型的な困難を克服しており、模範とされるべき意義を持っている。中国の対豪投資・貿易は、モンゴルの対外協力の中で重要な地位を占めている。しかしこれは、中ロ、中米、中日の間に存在する特殊な問題を生じさせていない。モンゴルを巡る協力の競争は、自然と開放性を維持している。
中国周辺諸国は、中国との地理的関係および二国間関係の距離からメリットを得るべきだ。これは中国周辺という特殊な概念における、一目瞭然たる内容になりつつある。中国周辺は地域内で魅力を持つようになるが、大国の間で排他性を持たない。中国は真剣に周辺との関係を処理し、取り組みを強化する必要がある。これは中国の平和的な台頭にとって、煩わしいが重大な意義を持つことかもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年8月22日