中国の習近平国家主席は9日、米国のライス大統領補佐官(国家安全保障担当)と人民大会堂で会談した。
習主席はオバマ大統領への挨拶の言葉をライス補佐官に託したうえで「現在の複雑で変化に富む国際情勢の下、中米協力強化の重要性がいよいよ明らかとなっている。米側と共に中米の新型の大国関係を構築し、中米関係が非衝突・非対立、相互尊重、協力・ウィンウィンの軌道に沿って持続的、健全に発展するようにしたい」と強調した。
また「中米の新型の大国関係の構築はビルを建設するように、まず戦略面の相互信頼の基礎を突き固める必要がある。中国国民は現在、中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現するために奮闘している。13億の中国国民が幸せで素晴らしい生活を送れるようにすることが、われわれの考えていることだ。われわれはいかなる時にも増して平和で安定した外部環境を必要としており、平和的発展の道を揺るがず歩む。中米は対話を強化し、理解を深め、互いの核心的利益と重大な懸念を尊重し、これに配慮し、溝を適切に処理し、摩擦を減らす必要がある」と指摘した。
習主席はさらに「中米の新型の大国関係というビルを構築するには、レンガを積み上げるように小さくともできる限りの事を続ける必要がある。中米両国は広範な利益を共有し、世界と地域の平和・安定・繁栄に対して共に重要な責任を負っている。両国が協力すべき、または協力できる分野は多くある。双方は経済・貿易、金融、インフラ整備、安全保障、人的・文化分野の交流や協力を拡大・深化し、二国間投資協定交渉を加速し、両軍関係を発展させ、気候変動、対テロおよび重大な国際・地域問題における意思疎通や調整を強化する必要がある」と強調した。
習主席は「オバマ大統領が11月に訪中し、アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議に出席することを心待ちにしている。中米関係や関心を共有する重大な問題についてオバマ大統領と踏み込んだ意見交換をしたい。互いの努力で、前向きな成果を得られると信じている」と表明した。
ライス補佐官は習主席にオバマ大統領からの挨拶の言葉を伝えたうえで「オバマ大統領は米中関係は世界で最も重要な二国間関係の1つであると堅く信じている。現在の様々な世界的な問題や試練を解決するには、米中協力が不可欠だ。米側は米中協力の強化に揺るがず尽力し、新型の大国関係の建設を推し進める。習主席が米中の新型の大国関係をビルに喩えたことに大変賛同する。米側は中国側と共に、このビルの基礎を突き固め、レンガを積み上げていきたい。中国側と率直で誠意ある対話を行い、相互信頼を強化し、溝や摩擦が両国協力の妨げにならないように、うまく管理・コントロールしたい。両国民の交流を促進し、経済・貿易関係その他各分野の実務協力を深化し、重大な国際・地域問題で意思疎通や調整を強化したい。オバマ大統領は今年11月に訪中し、APEC首脳会議に出席することを大変心待ちにし、習主席と会談することを心待ちにしている。この訪中は米中の建設的協力をさらに強化・深化し、両国民と世界の人々にさらに多くの幸福をもたらすと信じている」と表明した。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年9月10日