第11回中国・ASEAN博覧会と中国・ASEANビジネス投資サミットが16日午前、広西チワン族自治区南寧市で開幕した。開幕式では張高麗副総理(中共中央政治局常務委員)が基調講演を行なった。
張副総理は「習近平国家主席は10月にASEAN諸国を訪問した際、21世紀の海のシルクロードの建設、中国・ASEAN運命共同体の共同建設という協力イニシアティブを打ち出した。李克強総理は昨年中国・ASEAN首脳会議で『2プラス7協力枠組み』を打ち出した。われわれは双方の指導者間の共通認識を積極的に実行に移し、21世紀の海のシルクロードの新たな輝きを共につくるべきだ」と指摘。次の6点を挙げた。
(1)政治的相互信頼の深化に全力を挙げる。中国はASEAN諸国と「善隣友好協力条約」を締結して、ASEANとの世々代々の友好を法律、制度面から確保することを望んでいる。
(2)中国・ASEAN自由貿易圏の質と水準の向上に全力を挙げる。中国は双方が自由貿易圏アップグレード版交渉を正式に始動することを歓迎し、引き続きASEAN諸国に産業協力区、経済貿易協力区を設立する。ASEAN諸国が中国に産業パークを設立することも歓迎する。
(3)コネクティビティの強化に全力を挙げる。重要な通路、部分、プロジェクトを押さえて、安全で効率的な総合連結ネットワークを築く。アジアインフラ投資銀行の設立を積極的に推し進め、金融サービスの国境を跨ぐ協力を強化する。
(4)海上協力に全力を挙げる。来年を「中国・ASEAN海洋協力年」とすることを検討する。海上法執行機関間の交流・協力制度の構築を検討する。中国・ASEAN海上協力基金を十分に活用して、海洋経済、海上連結分野の交流や協力を推進する。
(5)準地域協力の推進に全力を挙げる。汎北部湾経済協力を深化する。南寧・シンガポール経済回廊の建設を積極的に推し進める。メコン川流域諸国と対話・協力制度の構築を検討する。
(6)人的・文化交流の強化に全力を挙げる。教育、文化、科学技術、環境保護、観光、衛生分野でASEAN各国との協力を一層緊密化し、中国・ASEAN文化交流年活動を共同で成功させる。
張副総理は「南中国海の平和・安定は地域の発展・繁栄と人々の幸福に関わり、各国共通の利益となる。中国は領土主権、海洋権益と国の安全を断固として守ると同時に、直接の当事国と、歴史と国際法を尊重した上で協議や交渉を通じて係争を平和的に解決すべく終始尽力している。中国はASEAN諸国と『南中国海における関係国の行動宣言』の全面的で実効性ある実行を図り、『南中国海における行動規範』の協議を積極的に推進し、対話と意思疎通を強化し、実務協力を促進し、南中国海を平和の海、友情の海、協力の海にすることを望んでいる」と表明した。
開幕式ではシンガポールのリー・シェンロン首相、カンボジアのフン・セン首相、ラオスのブンニャン・ウォーラチット国家副主席、ミャンマーのニャン・トゥン副大統領、タイのタナサック副首相兼外相、ベトナムのファム・ビン・ミン副首相兼外相が式辞を述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年9月17日