習近平・オバマ会談 中米関係の3つの特性

習近平・オバマ会談 中米関係の3つの特性。 米国のオバマ大統領は北京APEC出席の機会を利用して中国を国事訪問し、習近平主席と公式・非公式の会合を行った…

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発信時間: 2014-11-14 16:24:03 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米国のオバマ大統領は北京APEC出席の機会を利用して中国を国事訪問し、習近平主席と公式・非公式の会合を行った。オバマ大統領の訪中は第1期の初訪中から5年ぶり、習主席とオバマ大統領の会合は昨年の米サニーランドでの「別荘会談」に続く2回目となる。この2回の訪問と2回の会談は、脆弱性と強靭性の併存、競争と協力の併存、相互信頼と相互不信の併存という中米関係の3つの特性を示し、中米両国の新型大国関係構築の重要性・複雑性・実現可能性を際立たせるものとなった。

2012年にオバマ大統領が再選され、中国の新たな指導グループが産出されると、双方はいずれも、両国首脳の会合をできるだけ早く手配しようと考えた。その結果、習近平・オバマによる米国での「別荘会談」が実現した。双方は会談で、中米新型大国関係の共同構築について共通認識を達成し、中米関係は穏やかな発展の傾向を示し始めた。だがその後、中米関係には再び複雑な経過をたどることとなった。

こうした背景の下、今回の習近平・オバマ会合で多くの成果が得られたことは、多くの人にとって予想外のことだった。成果の中には、一里塚としての意義のあるものは少なくない。例えば両国は、「中米気候変動共同声明」を発表し、それぞれの国の2020年以降の行動目標を宣言し、国際的な気候変動交渉が2015年パリ会議で予定通りまとまるよう共同で推進するとした。両国はさらに、「情報技術協定」の対象範囲拡大交渉の再開と早期決着についても合意した。交渉がまとまれば、世界貿易機関(WTO)の設立19年以来で最初の関税引き下げ合意となり、WTOの多角交渉の働きに対する人々の自信を高める快挙となる。

中米関係はここ数年、いくつもの起伏を経てきた。小さな波もあったし大きな揺れもあったが、一見すると安定している関係の中に脆弱性が存在していることがはっきりと見て取れる。風雨や曲折を経る中で、中米関係は同時に、粘り強い前進や向上も実現し、そこには強靭性も見て取れる。今回の会合が気候変動の問題について達成した「サプライズ」は、競争しながらも手を携えて協力できるという両国関係の特性を示している。

2回の訪問と2回の会合において、中国側は「広大な太平洋には両国を受け入れる十分な空間がある」と強調し、米国側は「平和・繁栄・安定に向かい国際的により大きな役割を果たす中国を歓迎し支持する」と強調してきた。両国が互いにこのような立場の表明を繰り返すねらいは、互いの戦略に対する懸念を緩和することにある。中国と米国の両大国の間には「信頼の赤字」があると言われる。両国の実力の比が相対的に変化しつつある近年、双方は、相手側の戦略的意図に対して非常に敏感になっている。今回の習近平・オバマ会談でこれほど多くの共通認識と成果が得られたことは、両国が基本的な相互信頼を形成していることを示している。

2回の訪問と2回の会合についての公式の表現を見ると、「協力を推進し、相違を制御する」という表現が繰り返し使われていることがわかる。これは、中米関係に対する客観的で前向きな態度と言える。習近平・オバマ会合の意義はここにあり、中米関係に対する戦略的な意義もここにある。

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年11月14日

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