国際仲裁により中国に譲歩を迫ろうというフィリピンの狙いは、徹底的に打ち砕かれた。仲裁裁判所は中国に対して、12月15日までにフィリピンの主張に回答するよう求めていたが、中国外交部は7日に立場を表明する文書を発表した。同文書は、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は中国とフィリピンの南中国海における係争に対して司法管轄権を持たないとし、仲裁を受け入れずこれに参与しないという中国の立場を繰り返した。
ドイツのウェブサイトは7日、「中国政府は国際仲裁にノーと言った。これはフィリピンが態度を変えなければ、両国間の膠着状態が、短期間内に打破されないことを意味する」と指摘した。BBCは、「フィリピンと中国はいずれも国連海洋法条約の締約国であるが、中国は同条約に対して、領土主権や島嶼の係争は適用外と事前に発表していた。仲裁裁判所は今年6月、中国の仲裁を受け入れないという照会書を受理したと発表したが、同時に(原文「 仲裁庭铭记《公约》赋予它确定其自己的程序的义务」、意味不明で省略)仲裁裁判所は係争国に意見陳述と主張の十分な機会を保証すると表明した」と伝えた。
ドイツメディアは7日、「最新の文書は国際社会に対して、中国が国際仲裁を拒否する理由について説明したが、国連海洋法条約によると、国別裁判官団によって構成される仲裁裁判所は本件の仲裁を行うことが可能だ。しかし仲裁裁判所は、裁決の執行を強制できない」と報じた。フィリピンの仲裁申請は最初から実現不可能で、せいぜい中国を不快にさせるだけだと分析されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年12月8日