米ナショナル・インタレスト誌は新年早々、「米国はアジアの悪夢に遭遇するだろうか?」という「荒唐無稽な夢」を見た。同誌は今年の1月号で、米日同盟が中国と釣魚島(日本名・尖閣諸島)を巡り海戦に陥り、最終的に敗北するという結果をさも不安そうに描写し、その重要な原因を中国が開発に力を入れている海上核攻撃能力とした。
中国の軍事に注目する海外メディアは最近、中国が今後配備することになる「懸念すべき次世代戦略兵器――096型『唐級』戦略級潜水艦」に注目し始めている。1、2世代前の大洋の奥深くに乗り出し発射する必要があった海上戦略兵器と比べ、この新型兵器は24発の射程距離1万1000キロ以上の潜水艦発射弾道ミサイルを搭載可能で、味方の艦隊に護衛されながら中国の近海で発射し、米国本土を直接攻撃できるという。
複数の中国軍事専門家は、米国が中国の海上核攻撃能力の脅威を誇張するのは、中国の「後発優位」に対する懸念の他に、いかなる脅威も認めようとしない「絶対の安全」を確保しようとしているからだと分析している。中国国家安全政策委員会高級研究員の楊承軍氏は4日、環球時報に対して、「国際社会が公認する核保有国のうち、中国の核兵器の発展は最も自制的で、数的規模も最小だ。中国がその他の核兵器大国と数や規模を競うことはない」と指摘した。
ナショナル・インタレストは2015年1月号の、「アジアの悪夢――米日同盟と中国、釣魚島を巡り海戦へ」と題する記事の中で、次のように論じた。
中日の緊張情勢により、両国の釣魚島を巡る小規模な衝突の可能性が出ている。ひとたび衝突が生じれば、米国の参戦が米国政府をジレンマに陥れる問題になる。米国にとって、この戦争に参戦する価値があるか否かは、戦争がどのような結末を迎えるかにかかっている。
中日の衝突は、最初の段階では小規模に抑えられ、双方に大きな損失が生じることはない。中国政府と日本政府に十分な知恵と自制心があれば、戦争が拡大することはないが、誰もこれに期待することはできない。衝突がエスカレートすれば、日本政府は米国政府に助けを求めるだろう。