アメリカ議会調査局は20日、米日関係に関する報告書を発表し、安倍晋三首相の言行が周辺諸国の緊張を引き起こしていると批判した。この批判は、韓国メディアから共鳴を得た。
韓国YTNテレビは21日、「アメリカ議会調査局は20日に発表した米日関係に関する報告書の中で、安倍首相の慰安婦、靖国参拝、独島(日本名・竹島)、釣魚島(日本名・尖閣諸島)の主権に関する問題における態度が、地域情勢の緊張を触発する要素になっていると指摘した。同報告書は、安倍首相の歴史修正主義的な発言が、日本とその他のアジア諸国の外交関係を悪化させ、米国の国益を損ねていると批判した。安倍首相は米日同盟関係を強化する一方で、歴史問題により周辺諸国に敵対感を抱かせている」と報じた。
韓国紙『韓国日報』は21日、「同報告書は、今年8月に終戦70周年を迎え、安倍首相がどのような手段により歴史問題を解決するか、国際社会の注目が集まっていることを強調した。多くの悲観者は、安倍首相が8月に発表する首相談話が、慰安婦問題で謝罪を表明することはないと予想している」と伝えた。韓国紙『文化日報』は、「米国の報告書は、安倍政権の動きに対する懸念を示した。アメリカ議会調査局は9月に発表した報告書の中で、安倍政権が歴史の傷に塩を塗り、日韓関係を損ねたと指摘した。アメリカ議会調査局は定期的に関連する議題の報告書を発表し、議案を提出する際の参考資料としている」と報じた。
安倍政権の右傾化の動向を受け、韓国の142人の議員は連名で、平和憲法を守る鷲巣直美氏をノーベル平和賞の候補者として支持することを表明した。韓国KBSテレビの21日の報道によると、韓国の与党セヌリ党の李柱栄議員は21日の記者会見で、「韓国の議員は、平和憲法9条の維持は日本・朝鮮半島・北東アジアの平和と安全を守る支柱であることで一致しており、142人の議員が連名で平和憲法9条を支持し、鷲巣直美氏をノーベル平和賞の候補者とすることに賛成した」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年1月22日