ロシアの「地政学問題アカデミー」のシヴコフ代表は、中国の新たな軍事学説は国防政策の重点的な方向を徹底的に変更し、海軍の世界の海洋への進出、空軍の活動範囲の拡大を認めたばかりか、核抑止力という新たな要素を形成することが可能だと指摘した。ロシアメディアが5月26日に伝えた。
中国政府は26日に国防白書「中国の軍事戦略」を発表し、中国人民解放軍の戦略と任務を拡大し、「近海防御型から近海防御・遠洋護衛型への漸次的変化」、「国土防空型から攻防兼備型への変化」により、「中長距離精密攻撃能力」を強化することを計画した。
中国の大陸間弾道ミサイル、米国を攻撃可能
シヴコフ氏は、中国はミサイル部隊と砲兵の任務を更新したが、これは中国の大陸間弾道ミサイルの発展に向けた決意を裏付けており、米国に対して抑止力を形成すると判断した。
シヴコフ氏は、「中国のかつての軍事学説は、主に5000キロ以内の射程距離を重視していた。露中の地中海における合同演習は、中国の近海から遠洋に向かう海軍政策の今後の発展に、重大な影響を及ぼした」と強調した。
シヴコフ氏は、「明らかに、中国は積極的に海軍のパワーをその他の地域に向かわせようとしている。中国とロシアが地中海で実施した合同演習は、これに対しても一定の影響を及ぼした」と話し、「実践において、中国の新たな海軍戦略は、中国の艦隊が近い将来、世界の海洋で積極的に活動を展開することを意味する」と補った。