空の優位
シヴコフ氏によると、世界トップクラスの規模を持つ中国空軍は、攻撃の展開を可能とするため準備を整えている。ロシアから航空設備を購入する一方で、既存の軍機を改造している。
シヴコフ氏は、「これまで本土の防御に重点が置かれていたが、中国は積極的で攻撃的な空の活動を計画している。中国の戦闘機数は約5000機もある。これほど多くの戦闘機を保有する国は他にない。例え米国であってもだ」と分析した。
シヴコフ氏は、「とは言え、中国空軍の攻撃能力はそれほど高くない。この問題を克服するため、中国は遠距離戦闘機の発展を急ピッチで進めており、例えばロシアのSu-27やSu-30の独自の研究開発を進めている」と語った。
シヴコフ氏は、「中国は遠距離巡航ミサイルを発射できる軍機の製造を進めている。例えば中国軍で就役中のロシアのTu-16は、射程距離1500キロ以内の巡航ミサイルの発射のため改造されたものだ。こうすることで、中国は国境線から400−500キロ内で、空の効果的な攻撃能力を手にすることができる」と指摘した。
ロシアの武器は「鬼に金棒」
シヴコフ氏によると、中国が指導部の軍隊設立の目標を実現するためには、軍隊の現代化を急ピッチで進める必要がある。そのためには、ロシアの武器装備が不可欠だ。
シヴコフ氏は、「中国軍の任務範囲が拡大されており、ロシアの武器調達の将来性が高い。中国には今のところ、他に軍隊を急速に発展させる方法がないからだ。中国はまだ燃費性能の高い航空機用エンジンを持たず、長距離の軍機を製造することができない」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年5月31日