第二に、フィリピンは「海洋法に関する国際連合条約」を守るよう強硬に求めているが、紛争解決の正しい道を回避している。南中国海における主権争いを解決する正道は二国間交渉である。フィリピンは交渉を拒絶し、ハーグの国際司法裁判所に一方的に仲裁を求めている。フィリピン最高裁判事のアントニオ・カルピオ氏は、中国と南中国海の問題について二国間会談を開けば「フィリピンは中国のしかけた罠に陥ることになる」と警告している。フィリピンは現在、7月7日から13日まで国際司法裁判所で行われる公聴会に参加するため準備をしている。この公聴会は、フィリピンが提訴した事案に仲裁裁判所が管轄権を持つかに影響するものである。フィリピンは、国際仲裁を強硬に求めることで中国に対応しようとしており、「南中国海各方面行動宣言」における関連規定を無視している。
第三に、フィリピンは中国の行動が深刻な結果をもたらすと主張しているが、徒党を組んで事に当たろうとする自国の行動こそが深刻な結果を生もうとしていることを理解していない。フィリピンのアキノ3世大統領は6月初めに日本を訪れ、中国を第二次大戦前のナチス・ドイツになぞらえた。フィリピンと日本は南中国海における共同行動を繰り返しており、5月には南中国海の論争のある海域で共同軍事演習を行ったばかり。6月下旬にも再び南中国海で共同演習を行う計画だ。このような挙動が増えれば、平和的に争いを解決する難度は高まり、地域での衝突のリスクは高まる。
フィリピンがわかっていないのは、道理があることは声が大きいことを意味せず、道理があれば自ずと自信もみなぎるということである。中国が圧力をおそれない根本的な理由は、その島礁での建設が法・理・情のいずれにもかなっており、他国が国際法に基づいて南中国海で享受している航行と飛行の自由に影響を与えないということにある。中国は誠意を見せ、島礁建設の目標と役割について粘り強い説明を続け、南中国海でより多くの国際的な責任を負い、より多くの公共産品を提供することを約束した。中国はまた、南中国海での工事の透明度を高め、信頼の増進と疑念の緩和に努めている。
フィリピンこそ、自分本位な振る舞いを抑制し、勝手な行動をやめるべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年6月18日